本人同士にしか分からないこと。
一昨日、友人親子と公園に遊びにいった時のこと。
ある男の子二人が、私と、友達になってくれました。
彼らは公園にある土管の中で、大声を出してその響きを楽しんだり、
掃除掃除!と言いながら砂を払ったりして楽しんでいました。
私は、彼らのいきいきした様子がとても可愛くて、楽しそうで、私までわくわくしてきて、
気持ちの赴くままに、声をかけてみました。
私「なんか、基地みたいで楽しそうだね!ここ、私も入ってもいい??」
男の子「(にやっとして)だめだよ!子供だけのところなの!大人はだめ!」
私「そうなんだ!いいなーうーん、みてるだけならいい?」
男の子「それならいいよ!遠くでなら!」
私「ありがと!あと、うちの子、ゆまっていうんだけど、はいっていい?」
男の子「いいよ!」
私「ありがとうー!じゃぁみとく!」
男の子「まだ近いよ!もっと遠く!もっともっと!」
そんな会話のあと、娘は、安心した様子で土管にはいり、
暫く、静かに土管を楽しんでいました。
そして私はというと、彼らと心が通ったような気持ちがしてすごく嬉しくて、
もっと彼らと遊びたいとうきうきとした気持ちになっていました。
少しして、彼らの一人のお母様が私のところにこられ、
「遊んでもらってすみません!」といってくださったのですが、
謝ることなんてこれっぽっちもない、ということをどうにかお伝えして、
彼らは4歳で、幼稚園帰り。公園で遊び続けて、昼寝の“ひ”の字もないくらい、元気が有り余っているのだということを教えてもらいました。
その後、土管を離れ、15分くらいたったあと、
友人親子と娘と私で、別の遊具の一本橋の上で、手を繋いで歩いて遊んでいました。
そこに、さっきの男の子たちがやってきて、彼らの一人が両手を大きく広げ、
私たちを“通せんぼ”してきました。
私は、遊びに来てくれた!と嬉しくなって、
「おーなんだなんだ。通れないよー。どうしたら通してくれるの?」
なんてわくわくしながら聞いていたら、
彼らのお母様たちがこっちにむかって、
「そんな小さい子に意地悪しちゃだめ!はやくおりなさい!」と言っているのが聞こえてきました。
私は、彼らとの遊びが終わってしまうことが寂しくて、焦ってしまって、
「じゃんけんで勝ったら通してくれる?」と聞いたりしているうちに、
お母様がやってきて、彼をだっこして一本橋からおろし、
こんなことしちゃだめだよ、と言い聞かせていました。
その男の子は、「ママ嫌だ!ほっといてよー!あっちいってよーー!」と言っていました。
私は、お母様に、「意地悪な感じじゃ全然なかったんです。
遊んであげようと思ってきてくれてたんだと思うんです。」と伝えてみたけれど、
お母様には、「ほんとうに、すみません!」と謝られてしまいました。
私の心の中は、おそらく、その男の子と同じような気持ち、
お母様が見てなかったらよかったのに‥‥
止められなかったら、どんな楽しいことがあったか!
という残念で少し悲しい気持ちになっていました。
お母様から見たら、その瞬間、息子がふざけて小さい子にいじわるをしているように見えたかもしれないけれど、
私には、本当は、もっと私たちと遊びたいと思ってくれていたのではないか、
と思えるのです。
男の子は、私との土管でのやり取りを経て、”この人は大丈夫”と感じ取って、
私に関わってきてくれているように思ったのです。
それは、きっと、他の人には分からない、私たち、本人同士だから分かる感覚。
私にとってその男の子は、私や娘のことをとてもよく感じ取ってくれている、
とても優しい子にしか見えていませんでした。
今回は残念だったけれど、また彼らに会えることを楽しみに、あの公園に行こうと思います。
その時は、お母様たちが出動しなくてもいいようにどうにか上手に工夫して。